ドローンに興味がある人に伝えておきたい14のこと


80_IMG_1195

何かとちまたで話題のドローンですが、普及というにはまだまだだなと感じている中筋です。

私はタイミングよく、去年ドローンに触れる機会を得て、それ以来飛ばしたり撮影したりしています。
そんな初心者以上、上級者未満な私が実際にドローンを飛ばして気づいたり感じたりしたことを書き留めてみようと思います。

 

1.ドローンを飛ばすのは想像以上に楽しい。

80_IMG_1712
一度飛ばしてみるとわかるのですが、本当に楽しいんです。
世間では「怖い」「迷惑」といったイメージも強いドローンですが、実際に使ってみると「楽しい」「便利そう」「すごい」と感じること、間違いなしです。
と言ってみても、ドローン未体験な方にはなかなか伝わらないのですが、
あえて例えるなら、子供の頃に体験した「初めて竹とんぼを飛ばしたときのワクワク」と「初めてカメラを手に持ったときのワクワク」、
この2つのワクワクに近い体験を同時に味わえるのがドローンです。

 

2.ほとんどの初心者が初日に飛ばすことができるようになる。

現在のドローンの中で中級以上の機種(例えばPhantomやBebopなど)であれば、まったくの初心者でも正しく使えばすぐ飛ばせるようになります。
昔からあったラジコンヘリなどは空中に浮かすこと自体が難しいものでした。
なぜドローンがそんなに簡単になっているのかというと、ドローンにはセンサーやGPSによって姿勢や位置を自動制御する仕組みが組み込まれているからです。
実は、そういったセンサーはもともとはスマホ用のもので、大量に製造されて低価格化が進んだため、ドローンにも使われるようになったということです。

 

3.お手軽価格のドローンは、お手軽に飛ばせない。

安いものは手軽に試せますが、より上級な機種にはある、ドローンを安定させる仕組みが省かれていることが多いのです。
地磁気センサーやGPS、超音波センサー、ポジション維持カメラ、空間認識カメラなどの仕組みが10万円以上する機種には搭載されていますが、低価格なものにはありません。
ドローンを購入する際には、どの機能があるのか、ないのか、注意しましょう。

 

4.ドローンは屋外で飛ばすのに許可が必要な場合もある。

dronekinshi02
重さ200g以上の無人飛行機(ドローン)は、2015年12月に施行された改正航空法で規制されるので、法律を確認する必要があります。例えば、都市部などの人工密集地域では、飛ばす際に役所に許可を取らないといけません(許可が下りないこともあります)。
違反すると書類送検されます。
ならば200gより軽いドローンならどこでも飛ばせる、と考える人もいそうですが、現在のところ200gより軽いドローンはいわゆる玩具のジャンルに属する、お手軽なものになります。
あと200gより軽いか重いかは、航空法での話だけなので、200gより軽くても、航空法以外の法律や条例(例えば、小型無人機等の飛行禁止法など)でも規制されるので要注意です。

 

5.室内で飛ばすのには規制はない。

室内で飛ばす際は、航空法などの規制は受けません。
この場合の屋内には、ネットで囲まれた空間も含まれます。
(ただし、ドローンが使用する電波が適法なものないといけないのは、屋外と同じです)
もちろん、その建物が自分のものでない場合は所有者や管理者に許可をもらう必要はあります。

 

6.プロペラは消耗品。

IMG_1247
ドローンはときどき落ちます。
故障や事故などで落ちることも皆無ではありませんが実は少なく、多くの原因は操作ミス、設定ミスのことが多いのです。
そして、落ちたり、ぶつかったりすると大抵の場合、プロペラが壊れます。
高速回転している薄い羽根がぶつかるので、そりゃ壊れます。
ほとんどのドローンではプロペラを交換可能になっているので取り替えればOK。
交換用のプロペラはストックしておいてほうがいいです。
落ちた衝撃で曲がってしまったプロペラもケチってそのまま使うと事故の元になるので、必ず交換しましょう。

 

7.飛行時間は実質10〜20分が一般的。

IMG_1229
機種にもよりますが、最もメジャーな機種、Phantomシリーズクラスのドローンだと、バッテリーがフル充電の状態からの飛ばせる時間は、20分程度です。
搭載するバッテリーの容量を増やせば飛行時間も伸ばせそうに思うかもしれませんが、バッテリー自体の重さで本体重量が増すので、バッテリー容量と正比例して飛行時間が延びるわけではありません。

 

8.飛行可能時間は、状況によって大きく変化する。

80_IMG_1242
また飛行可能な時間については、飛ばしているときの風の強さに大きく影響します。
ホバリング(空中で静止した状態)でも、風が吹けば移動しているので同じだけエネルギーを消費するため、しっかりバッテリーが減っていきます。
上空での風の強さは地上ではわからないことも多いので、風が強い日は特にバッテリー残量には注意が必要です。

 

9.ドローンは鉄が苦手。

ドローンが姿勢を維持する仕組みの1つに、電子コンパス(地磁気センサー)があります。
簡単に説明すると、ドローンは飛んでいるとき、本体内の電子コンパスで地球の磁気を読みとって、ドローンが地面に対して平行になるように保っています。
そのため、飛んでいるドローンの近くに、磁石や鉄の塊といった磁気に影響をあたえるものがあるとドローンは不安定になります。
例えば、鉄塔や鉄橋などに近くでドローンを飛ばすと途端にコントロール不能になることがあります。
また、飛ばし始める場所の近くに鉄製のものがあると、浮上させた途端に明後日の方向に飛んで行ってしまうこともあるので要注意です。

 

10.ドローンは雨が降ったら飛ばせない。

一部の機種は防水対応していますが、一般的なドローンは水がかぶると内部に浸水して壊れます。
基本的にドローンは雨天や降雪のときは飛ばさないのが原則です。
また強風の場合も、8で書いたようにバッテリーの減りが早いというだけでなく、風に流されてコントロールができなくなる可能性があるので飛ばさないほうがいいでしょう。

 

11.プロペラガードは、デメリットもある。

高速に回転するドローンの羽根が人に当たると、怪我をすることがあります。
それを防ぐために、一部のドローンにはプロペラをガードするパーツが付いていたり、オプションで用意されていたりします。
じゃあ、安全のためにプロペラガードは必須でいいじゃないかと思うかもしれませんが、プロペラガードがあると、ドローンのパワーが抑えられたり、風にあおられやすくなるリスクも発生するので、必ずしもあったほうがいいというわけではないのです。

 

12.重い荷物や人を運べるようになるのは先の話。

3d image of futuristic delivery drone

最近は報道などで、ドローンで荷物を配達する活用法がよく紹介されていますが、現在普及しているドローンでは持ち上げられる最大積載量(ペイロード)がまだ足りません。
医薬品などの軽量なものなら運ぶことができますが、少し重くなるとパワーが足りません。
ドローンで人を運ぶという話も、夢があってワクワクしますが、パワー不足と安全性が確保できないことから、実用段階になるのはまだまだ時間がかかりそうです。

 

13.ドローンを動物が攻撃することがある。

ドローンは、時として動物、特に鳥にとって縄張りに入ってきた敵と見なすようです。
飛行中のドローンを鳥が攻撃する動画がネットでときどき公開されています。
私も河原でドローンを飛ばしていた時に、向こう岸の森からムクドリが3、4羽飛んできて、ドローンの周りをぐるぐる回り出したことがありました。
本来、空は鳥が独占していた空間なので、彼らがドローンを邪魔に思う気持ちはよくわかります。
できるだけ動物たちの暮らしを乱さないように飛ばすように心がける必要があります。

 

14.ドローンを使えば、本当に素晴らしい映像が撮影できる。

drone001

最後に、これだけは声を大にして言っておきたい。
ドローンで撮影した映像は本当に素晴らしいです!
いままで経験したことのない目線での撮影ができるので面白い撮影が可能です。
そんな「ありえない目線で捉えた」映像の1つで、私が大好きなものを紹介したいと思います。

 

ドローン自撮りベスト映像集(World’s Best Ever Dronies)

以上です。
いかがでしたでしょうか?
ドローンへの理解や興味を少しでも深めてもらえれば嬉しいです。

最後に、告知させてください!!
ドローンに興味を持った人にぜひ読んでほしい!という本を作りました。
ドローンの魅力と飛ばし方、撮影のやり方をたっぷり紹介する「最新ドローン空撮入門」(インプレス刊 2000円+税)です。
基本的な飛ばし方などを解説したDVDビデオ付きです。

droneguidecover01

特に、これからPhantom 3やPhantom 4を飛ばしてみようという初心者にオススメです。
サブマニュアルとなる内容になっていますのでぜひご覧ください!